情報配信

   スガノ農機の現況について正しい情報を配信しております。
現状のコーポレートサイトには事実と異なる内容が含まれておりますのでご注意ください。

耕すことの四方山話

17 農業用クローラトラクタ

欧米の大規模農家はクローラトラクタを上手に使い熟しているのを知り、傾斜地面が多い日本でもクローラトラクタ活用の場があるのではと提案したことがあります。この提案に三菱重工が乗ってきました。クローラトラクタは元々重量が大きく、その上クローラの接地面積が大きいので、けん引力を活かした重作業を任せることができるはずです。

三菱の5トンクラスは25馬力エンジンなので作業速度に限界があり、とても農用には使えません。戦車を作っている会社ですから高速化については、それなりに対応できると考えていたようです。結局65馬力のエンジンを搭載すると、100馬力級ホイルトラクタの仕事ができることが分かり、スガノ農機で三点ヒッチを取付け、種々の作業機試験を開始しました。

北海道土を考える会の実演検討会に出品すると、これが好評で、上富良野の農家が一号車を購入しました。その方の圃場は傾斜地が多いので、クローラトラクタが威力を発揮します。サブソイラによる心土破砕が容易になり、圃場の排水性が改善されたと大喜びでした。傾斜地走行時の車体のズレが少なくなり、直進作業が容易になったので、てん菜の移植作業や収穫作業にも活用し、利用範囲を広げていきました。

農業者はクローラトラクタの効用を認めたのですが、農業機械への補助金が少なくなってきていたこともあり、ブームと呼べる状況にはなりませんでした。

要因は農村の道路が殆ど舗装され、クローラトラクタの移動が困難な時代になってきたことにあります。

大きな営農組織であればトレーラを使うことができますが、多数を占めていた30ヘクタール程度の規模では、有用と認めても導入までには踏み切れないと考えられました。

農業用として注目されながら、思うように普及しないのは、当方の見込み違いでありメーカーには申し訳ないことをしたと反省しました。

メーカーの近くに所用があり、その機会に訪ねてお詫びしました。ところが意外なことに農業用としての出荷は伸びていませんでしたが、土木現場からの需要が多く、ほぼ計画通りの出荷とのことでした。馬力アップして高速化したことと、作業性を付加したことで重宝がられ、重機関係のイノベーションになったので感謝しているとさえ言われ、内心胸をなで下ろしました。

 

17-01 農業用クローラトラクタ

三菱が東洋農機にも実用性を打診したようです。オペレータに感想を伺うと、18インチ、4連が軽快にけん引できるので、これ迄にない性能であると評価していました。傾斜走行に優れていることや、整地作業においてもホイールトラクタのようにタイヤ踏圧列などを作らないので、高水準作業ができました。