情報配信

   スガノ農機の現況について正しい情報を配信しております。
現状のコーポレートサイトには事実と異なる内容が含まれておりますのでご注意ください。

耕すことの四方山話

27 トヨタの営業益二兆七千億円

トヨタ自動車は、平成27年2月4日に3月期決算の業績予想を上方修正し、本業の儲けを示す営業利益が2兆7,000億円になりそうだと発表しました。前年比17.8パーセント増です。円安が追い風になったとはいえ、過去最高益と言いますから凄いことです。

安倍総理のアベノミクスは庶民を苦しめる失策であると表現する評論家がいますが、これは当てはまりません。我が国は長期の円高で苦しみ、輸出産業のメーカーはとても苦しい境地に立たされてきたのです。そんな中で、企業は円高でも利益を生み出す技術改善に取り組み頑張ってきました。その努力があったからこそ円安を迎えて大きな利益がもたらされたのです。

トヨタほどの利益でないとしても、経済界は何れも久しぶりに好景気ですが、それに対して円安になると飼料輸入に依存する酪農は苦境に立たされます。

特に厳しいのは、濃厚飼料は言うまでもなく牧草まで安価に購入できる、と輸入に依存していた農家です。円安になると飼料代が高額になり、少々の値上げでは経営が成り立たないと大騒ぎになっています。

しかし、自動車や電気産業の場合は普段から変動を予測して自助努力で対策を構じています。これをしないで、この責任の全てを政府に被せるのは問題です。飼料の完全自給は望めないとしても、ある程度の変動に堪えられる自給飼料生産体制の整備に取り組んでいかなければならなかったのです。

農業は先を見据えた計画性に乏しかったと言われても仕方のないことです。

これは農業者の体質ばかりでなく、農業団体にも問題があったのではないと考えられます。

昔、農家は貧しかったので、農協と言う組織を作り色々な形で農家を指導し保護してきました。団体としての圧力で政府から支援を取り付けることも多かったと思われます。選挙時に候補者に対して地域の有力者が圧力を掛けると、何等かの予算が計上されました。いわゆるバラまき予算です。候補者は10年先、20年先の農業をどうするとの高邁な思想よりも、選挙に負けないことだけを考えます。これには農家も一抹の責任があるでしょう。脅かしでバラまきの端金を貰っている内に、肝心の農業改革を疎かにしてしまいました。正論を貫く候補者を育成するなどは、殆どなかったのではないでしょうか。

日本民族が優秀であることは明らかです。第二次大戦後、資源がないから技術で生きるとして頑張り、こんな小さな国を経済大国に押し上げました。これに対して日本農業はどうか。戦後の農地改革以降まともな改革がありません。収量と品質では世界一を誇ったとしても、コスト面では世界一劣り、政府のお荷物になっています。農業者も優秀な日本民族であるならば、他の産業と同じように世界をリードするものを持つべきです。

数を頼りに政府に圧力を掛ける体質は改善するべきです。現在、国鉄はJRとして優良な企業となっていますが、嘗ての国鉄は、強力な組合を持つ圧力団体でした。働かないで組織だけを守ろうとする体質は是正されるべきで、権利だけ主張し合理化しないのでは、生み出されるものは何もありません。

経済の原則は先ず働くこと、生産することです。日本の将来をどうしていくのかを忘れている団体の存在意義はありません。民営化されて国鉄は大きく様変わりしました。農業団体にも企業体質を植え付ける必要のあるのではないでしょうか。

小泉総理が断行した郵政改革で郵便事業は大きく変わりました。改革前は、全国に広がる郵便局長の数を良いことに、合理化反対で圧力団体と化していたのです。民営化されてからサービスも良くなり、活気を呈しています。

安倍政権の農協改革も同じで、農業団体は農家数を頼りに圧力団体と化しているように思われます。昔から農家を助けてくれたと中央会に畏敬の念を抱いていますが、創立当時の真摯な態度はあまり見受けられません。政府から予算はとってくる、指導している、だから言うことを聞けでは、現代に通用しないものです。政府は農業に多額の予算を計上してきましが、農業団体はそれを原資に改革を実行し、世界の農業をリードできる体制を必ずしも作ってきた訳ではありません。

農業団体の活動に農業の将来に対する布石は見受けられず、立場を守ることだけに奔走しているように思われてなりません。一般産業に比較すると、農業はあまりにも国際感覚に劣り、古い体質と言えるでしょう。今こそ是正されるべきです。

日本農業の発展、国際化のために働かない団体は不要です。

日本民族は優秀な国民です。農業者も本来優秀なはずです。その能力を今こそ発揮すべきです。そのためには、先ず目標を設定し改革に取り組み、新しい技術を組み立てて農業の繁栄に邁進すべきです。自助努力こそが生きる道でしょう。

日本人は農耕民族で草食系と言われ、計画性に乏しいのが欠点とよく言われています。明日という日もあると、のんびりです。これに対し狩猟民族は肉食系で計画性に富み、即決即断というように極めて能動的です。人は欠点を補い、長所を伸ばすべきと言われています。日本人はもっと計画的になり何事によらず能動的であるべきです。

北海道の酪農・畜産は農産とほぼ等しい生産高です。これを衰退させることは出来ないとすれば、改めて飼料の自給力を、どのように整えるかです。この場合も、第一に土づくりとなります。

土地の生産性を高めるために、どんな技術を開発すべきか、産官学こぞって検討すべき時期と考えられます。