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耕すことの四方山話

09 縦軸ロータリハロー(バーチカルハロー)

畑地用の砕土といえば、昭和30年代は、ディスクハローによる荒掛け、スパイクツースハローによる仕上げが一般的でした。水田は、耕耘機からトラクタ用ロータリティラが昭和40年代中盤から使われるようになり、その流れで畑地にロータリハローが使われるようになりました。横軸のロータリハローは砕土性に優れ、整地板の効果で仕上がりも綺麗なので圧倒的な人気となり、忽ちディスクハロー、スパイクツースハローは姿を消してしまいました。

昭和45年からの稲作転換で小麦作が奨励され、転換畑ばかりでなく一般畑作にも作付けするようになりました。政府が買い上げてくれるならと、積極的に新技術を導入するようになり、ヨーロッパからドリルシーダが入ってきます。このシーダはディスクハロー、スパイクツースハローの整地で鎮圧された圃場は、狙い通りに播種できましたが、横軸ロータリハローで整地された圃場では、どのように調整しても狙いより10センチ程度深い位置に播種されてしまい発芽遅れが問題となりました。我が国のロータリハローには、ケージローラなどの鎮圧装置が付いておらず、過膨軟だったのです。

ヨーロッパのサービスエンジニアから、日本は火山性土壌が多いのに、どうして鎮圧しないのかとよく指摘されましたが、降水量が多い国なので、鎮圧はそれ程必要ないと答えていました。

昭和47年から北海道で100馬力級トラクタ一貫機械化体系を検討せよと農林省から大型予算が付き、アメリカで多く使われているリリー社の縦軸ロータリハローを購入し、実用性を検討するために現地圃場に持ち込みました。仕上がりが横軸ロータリハローに劣ると言う理由で見地ではあまり使ってくれませんでした。

そこで、ヨーロッパから購入していたドリルシーダにはどうかと考えて使ってみました。縦軸ロータリで砕土・整地した後の播種は、所定の3~5センチの深さに播種することができ驚かされました。後部に装備されているケージローラによる鎮圧が効果的だったのです。また、鎮圧によって、土壌水分が適度に保たれ、発芽も早く初期生育も揃ってきたのです。

ヨーロッパから入れたノードストンのドリルシーダと、横軸ロータリハローの砕土・整地という体系で苦しんでいたフォードも、縦軸ロータリハローで問題がないことを知ると、ドリルシーダとセットでの販売を開始しました。ノードストンはよく工夫されていて施肥位置も理想的でした。施肥量、播種量も正確に調整でき、ヨーロッパの粋を集めた技術であると感心させられました。

縦軸ロータリハローは表層細砕土で下層は砕土しません。砕土を必要としない下層は、砕土はしないということです。さらに、ケージローラでしっかりと鎮圧するので正確に播種できます。多めに鎮圧しても排水に影響することはありません。縦軸ロータリハローは小麦や大豆等を播種するために開発されたハローですが、タマネギの播種にも好適です。

てん菜や馬鈴薯の根菜類栽培には横軸をというように、作物に合わせた使い分けの時代となりました。

 

09-01 ディスクハロー
昭和30年(1955)代の砕土・整地の主役はディスクハローとスバイクツースハローであった。ディスクハローは粗掛けで下層鎮圧の効果もあり、砕土の基本と言われた。

 

09-02 スパイクツースハロー
スパイクツースハローは、ディスクハローの作業後で仕上げ整地の役割であった。ツースの角度を調整でき、土質に合わせて作業した。作業幅が広いので移動時は折り畳んだ。

 

09-03 コンビネーションハロー
スプリングタインとゲージローラとの組み合わせである。高速作業によって砕土効果は高まり、かつ、高能率砕土・整地が成立する。ロータリハロー、一辺倒の時代は終わったと言ってよい。使い分けの時代である。

 

09-04 横軸ロータリーハロー
ロータリハローも輸入されたが、粘質土壌用で、軽しょう土の多い我が国にはあまり使われなかった。耕耘機などのロータリテイラーを参考にして我が国独自のものを開発した。

 

09-05 縦軸ロータリハロー
アメリカでは野菜作地帯に使われていると言う触れ込みであった。ケージローラが付いているので、鎮圧効果に注目し輸入した。当時小麦の作付けが増えて、密條播ドリルを使い始めており、これと組み合わせると効果的であった。

 

09-06 密條播ドリル
当時の密条播ドリルの条間は18センチであった。横軸ロータリハローは深く砕土するので、過膨軟であった。縦軸ロータリハローは必要最小限の砕土に止め、下層は砕土しない。鎮圧のケージローラが付いているので、正常な播種ができるようになった。

 

09-07 大型ディスクハロー
近年、我が国でも離農が増え、一戸当たりの経営面積が増えてきた。砕土・整地をロータリハローに依存することに反省期を迎えてきた。豆類やコーン、小麦などには回転動力を使用しない能率的な砕土・整地法がよいとされ、大型のディスクハローなどが注目を集めている。

 

09-08 新型ディスクハロー
歴史は繰り返すと言われても、昔のままで戻ることはない。必ず質を変えて登場する。ディスクは一軸タンデム型であったものが、独立軸並列型に改良されてより使い易くなっている。

 

09-09 独立軸ディスク
軸が通しでないので、深く作用させることができる。また、残渣物が多くても軸に詰まりは生じない。反転性も向上し、砕土・整地の性能は一段と向上している。