2021年 下期 総合カタログ スガノ農機 株式会社
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よなぁ」という社長のつぶやきが聞こえてきます。そこで、代かきをして散播する湛水直播を試しています。移植と乾田直播、湛水直播のローテーションが組めたら、選択の幅が広がるのではないかと期待するところです。また、乾田直播をするほ場には、暗渠が不可欠です。自分たちで勾配を検討した暗渠の施行を冬場に集中して行うことで、乾田直播用のほ場を拡大する準備も進めています。販売面でも乾田直播の低コストを活かし、北米やアジアへの輸出を含めた販路の拡大に積極的に取り組んでいます。さて、乾田直播と共に熱心に取り組んでいるのが、パン用小麦「ゆめかおり」の栽培です。弊社の所属する「茨城パン小麦栽培研究会」という生産者グループでは、令和2年産のゆめかおりを12名で100haに作付けし、収穫量は470tに達しました。さらに、今年は販売組織として「茨城パン小麦販売有限責任事業組合」を立ち上げ、その組合長としても奮闘しています。私たちが生産するゆめかおりは、基本的に製粉会社と直接取引しているので、一般的な農産物検査だけでなく、実需者が求める高タンパク(13~14%)の維持を、自分達なりの縛りにして栽培に取り組んでいます。タンパク含量を上げるためには適期の追肥がポイントなので、栽培管理は徹底して行っています。令和3年度からは全量が直接取引になる見込みで、実需者の求める原料を供給するという新しい小麦生産への追及は、始まったばかりです。坂東市の周辺地域には大規模な米麦栽培をしているライバルが多いので、うちに頼んで良かったと言われる仕事を心がけ、若いスタッフにもその姿勢を伝えてきましたが、教えて見守るのは難しい仕事ですね。その昔「プラウが使えて初めてトラクタ乗りとして一人前」と言われていたので、プラウに乗れない頃の私は、社長がプラウを使いこなす姿に「なんかムカツク!」と思っていました(笑)。その後、20代半ばで北海道の勝部農場に連れていってもらったのが、この世界にどっぷり足を踏み入れるきっかけになりました。でも、同じように連れていかれても、感化されない人は感化されません。最近流行りのスマート農業ですが、弊社にも自動操舵を装備したトラクタ、スプレイヤに、ブロードキャスタなど対応可能な機種が揃っています。導入した理由は、社長や私の勘に頼っていた部分を減らすことでした。社員が行う作業の均一化や効率化に活用したいと考えていましたが、実際は一筋縄ではいかないようです。本末転倒ですが、機械作業にしても作物の管理にしても、結局のところ、トラクタにちゃんと乗れないとダメなんです。マーカー付きのシーダーで真っ直ぐ播けない人に、高価なスマート農機を託せないですよね。育てられる立場から、育てる立場となっているので、自分自身の急務は、ソメノグリーンファームの社員として、恥ずかしくない仕事が出来る後進の育成です。スマート農業の基本もアナログなので、基礎ができていないと操れないパン用小麦「ゆめかおり」は高タンパクの品質基準で、製粉業者と直接取引へ調整と作業を熟知した2人により、次々と反転されていくほ場若手社員に機械を理解させるために、メンテナンスも基本的に社内で行う輸出用のオリジナル商品出荷準備の整った令和2年産のゆめかおり100

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